2015年10月20日

Daryl Hall & John Oates @日本武道館

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音楽の世界に身を置いて様々な人とお知り合いになりましたが、
未だ「ホール&オーツ・ファン」に出会っていません。
「○○○という曲大好き!」と
ピンポイントでの作品に対する評価は死ぬほど聞いてきました。
でも近寄りがたいほどのH&Oファンに出くわしたことがありません。

毎回来日の度にチケットは2枚買っておくのですが、
以上の理由から相手を探すのがとても大変です。
今回「ずっと見たかった」という
ベーシスト、山田アンソニーと一緒に見ることができました。

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東京公演初日セットリストはこんなかんじ。

Maneater
Out Of Touch
Did It In A Minute
Say It Isn't So
You've Lost That Lovin' Feeling
Las Vegas Turnaround
She's Gone
Sara Smile
Do What You Want, Be What You Are
I Can't Go For That (No Can Do)

Rich Girl
You Make My Dreams

Kiss On My List
Private Eyes

ベーシックは4年前の来日とほとんど変わらず。

大阪・名古屋ではなかったという情報を得て、
でも、ダブリンのライブでは明らかにこの部分が最高潮だった、
事前にFBへ「まじか〜」みたいなことを書きつつも
多少期待をしていたら東京公演でやっぱり演ってくれた
「Rich Girl & You Make My Dreams」。

ラストは定番の「パン!パパン!」。僕は手を叩きませんでしたよ。
これも事前にFBに書いたとおり。

個人的には、数あるH&Oの曲の中で最も好きな
「Did It In A Minute」をやってくれたこと、
今のダリルの声で聴けたことがたまりませんでした。

10代から追いかけてコンサートに来ていると、
その都度グッと来るポイントが違ってくるもので、
今回心を掴まれた場所は、彼らのルーツがはっきりわかる
「5曲目〜Do What You Want…」の部分でした。
特に「You've Lost〜」は、
これまでのH&O人生で聴いてきた中で一番色っぽく、美しかったです。
序盤やアンコールでの全米No.1ヒット曲の連続パンチ、
一見さんをK.O.するにはバッチリですが、
これぞホール&オーツというパフォーマンスが体感できたのは
この部分だったなあと思います。

約90分という長さは最近では短く思いますが、
Blue Noteなどでのステージをこの会場規模でやっただけと捉えれば、
十分なボリュームだと感じます。

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特筆すべき点がもうひとつ。
ステージ上の機材がとてもシンプル。
ハイエース2台で楽器関係は間に合いそうです。
間違いなくGueenのほうが機材量も回線も多いでしょうね。

コンサートが早く終わったので、神保町のほうまで歩いて、
「武道館のチケット提示で10%OFF」というお店でアンソニーと呑みました。





ホール&オーツって、誰もが認めるメロディーメイカーであるけれど、
そのメロディーと共に響くコードがとっても面白い。
リスペクトした上での「変態的な」進行をいくつか。
(実際に音に出して気持ちよくなってみてください)

「She's Gone」
いわゆる和声進行で言うI度解決が一度も出てきません。
key=Eメジャーなのに、Eというコードが登場しない。
セクション終わりのドミナントでしっかり止まるので、
終止感の欠如は皆無です。

「Everything Your Heart Desires」
むず痒いほどソウルフルな、80年代最後の名曲。
凄いところは、全体を支配するコードが3つしか出てこないこと。
(キメ部分や経過進行部分は除く)
Aメロは4小節に一度3,4拍にGm7のキメがある以外は、ず〜っとCm7一発。
そしてBメロ「無し」。
サビはGm7→Dm7→Gm7→Cm7の繰り返し。以上。
(大サビでベース音Fの上にBbとEbが交互に響くパターンがあるくらい)
極限までシンプルな動きの上に、
あんなに美しいメロディーが乗っていることが驚異です。

「Kiss On My List」のBメロ。
Fm9ではじまり次のコードとを行ったり来たりする進行なんだけれど、
Bメロというポジション、メロディーから響きを当ててみると、
まぁよくある流れということで、
Fm9→Gm(Bb6)→Fm9→Gm…としたくなる(良く合う響きです)ところ、
この人たちは、Fm9→Dm7(11)→Fm9→Dm7(11)…とするわけです。
この響きが無いとKiss On My Listではない。

「Say It Isn't So」
初めて聴いたとき「なんだこのイントロは」と思いました。
浮遊感を醸し出すこのようなコードの流れが得意だなぁと思います。
AM7(9)→G6→AM7(9)→CM7(9)… Aメロはこんなかんじで続きます。
このコードの動きの中、シンセ単音Eのロングトーンがまた鮮やかです。
ずっと弾いていても飽きない進行。

「It's A Laugh」
デヴィッド・フォスター臭が漂う、
それでいてメロディーは紛れもなくホール&オーツ。
ポップで大好きな楽曲ですが、変態的進行の真打ちだと思っています。
イントロ:Gadd9/A→C#m/B デヴィフォスぅぅう!
Aメロ:Cadd9→C/Bb→A/B→A/G→G
失禁しそうです。
Bメロ無し。
サビ:A→Aaug→A6→A7→Bm7→A/C#→D
だんだん上がっていくのですが、V度まで行きません。
そしてDから強引にAメロ(Cadd9)に戻ります。
迷曲中の名曲。

自分の引き出しの一部として、
どこか違う場面で再構築できたらいいなと思います。

Posted by mrgntknk at 23:36│Comments(2) 音楽 
この記事へのコメント
ホール&オーツもまた、ミュージックライフと共に。
ミーハーしておりました。
下敷きに切り抜き入れてました。(ダリルだけ
アルバムではVoicesを一番聴きました。
アポロシアターの僕のベイビーに何かも大好き。
あーやっぱり過去形になってしまう。
コード進行はミーハーの苦手分野ですが
歳を取ったから響くポイントも違うかも。
また聴いてみようと思います。
Posted by さゆり at 2015年10月26日 23:47
たしかにダリルが目立っていたので、僕も似た衣裳を探したり、腕に巻く鋲なんか買ったりしていました。80年代の尖っていた時期が過ぎ自然体になっていくうちに、ジョンの存在の大きさを理解できるようになってきて今に至ります。やっぱりDaryl's Houseでは物足りない、ちょっと寂しいんですね。まあでも一番寂しいのはH&OのステージにT-Boneが一緒に立っていないことですが。近いうちにまた来て欲しいです。
Posted by も at 2015年11月01日 20:55

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